子供向けプログラミング教育の市場規模とプログラミング教室の未来

学習指導要領改定によりプログラミング教育が必修化され、伴って保護者や子供からの関心が高まっています。子供向けプログラミング教室も2015年には数える程度しかありませんでしたが、検索サイト「コエテコ」に掲載されているだけでも全国に8,000教室以上2020年6月時点が存在していることが確認できます。

世界的には急速に拡大している子供向けプログラミング教育関連市場ですが、日本国内では今後、子供向けプログラミング教育市場はどこまで成長していくのか、さらにプログラミング教室はどのように進化していくのか様々な角度から考察します。

プログラミング教育

子供向けプログラミング教育関連市場は急拡大中

市場調査・コンサルティング会社の株式会社シード・プランニングが2017年12月~2018年2月に関連企業106社を対象に実施した調査によれば、2016年度の市場規模が39.9億円、5年後の2025年度には約6倍成長の230.5億円になると予測していました。

2030年までには1000億円超える巨大市場になる可能性

GMOメディア株式会社が株式会社船井総合研究所と共同で、2019年4月に実施した調査によれば、2019年の市場規模は114億2000万円、5年後の2024年には257億3000万円、2030年までには1000億円超える巨大市場になる可能性があるとしています。

同調査では、教室数と教材費、毎月支払われる受講料から「子ども向けプログラミング教育市場」の規模予測を算出しています。教室が全国に8,000教室、1教室あたり平均で20名の生徒が1万円程度の月謝を払っていると仮定したものと考えられます。

市場拡大しているがまだそろばん塾より小さい

プログラミング教育市場は、成長率目覚ましい活況がありますが、既存の習い事市場と比較すると、学習塾が9570億円、英会話が1035億円、そろばん塾が200億円とまだそろばん塾よりも小さく決して大きいとは言えません。
学習塾、スイミング、英語・英会話といった習い事の定番の次に、余裕があれば通う「第3の習い事」という立ち位置がらまだ抜け出すことができていません。

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市場規模が拡大するために必要なポイント

現状の環境とプログラミング教室の受講層のままでは当然、1000億円の市場規模に到達することはできません。就職においてIT人材が今後より優遇されるようになること、受験にも活かされるようになることで価値はさらに向上し市場は拡がります。また、今後プログラミング教育を受講する層にも変化と厚みが出てきます。

女児の参加率が増えて女児の受講が増える

これまでは男児の受講率が極端に高くなっていましたが、女性エンジニアの増加やプログラミング教育の価値浸透により女児の受講は大きく増えるようになると考えられます。

対象年齢が未就学児〜高校生まで拡大する

現在は年長から4年生までの申し込みが全体の約8割を占めていますが、未就学児・小学生を中心としたサービス提供だけではなく、中学生・高校生にまで対象年齢が拡がることで受講対象の母数自体が拡がり、受講者数が増加すると考えられます。

プログラミング教育

子供プログラミング教室はどこまで増え続けるのか

英語教育は始まりは1992年に遡り、2002年に総合学習の時間で開始、2011年から小学5〜6年生を対象に必修化、2020年に教科化の流れを辿っており、2002年から換算して必修化まで約10年、教科化までさらに約10年かかっています。

約20年かけて英語教室は、学研のこども英会話、KUMON、ECCジュニアのみで4万教室以上、その他主要な教室、個人教室などを含めると5万教室以上になっています。プログラミング教育市場も英語教育と同等まで成長することが考えられるため、プログラミング教室の数も少なくとも現在の約4倍3万教室以上程度まで拡大する可能性はあります。

プログラミング教室のサービスは今後どう変化するのか

2015年頃から始まったプログラミング教室の開校ブームは、2020年に入って落ち着きを見せてきています。2015年〜2020年の5年間は、FC/フランチャイズのロボットプログラミング教室の爆発的な増加、小学生を主対象とした初心者向け教室の増加が主でしたが、2020年以降のプログラミング教室は新しいフェーズに突入すると考えられます。

真似るだけから教科の成績も伸びる実利的な学習に変わる

これまでは、用意された組み立てマニュアルを真似しながら組み立てて動かすロボット教室が指導側の手軽さゆえプログラミング教育の代表モデルとして拡がってきました。
しかし、真似てロボットを組み立てるだけでは学習の成果が不透明なため、さらに拡がることは難しいでしょう。

今後は成績にも好影響があるから、という理由が必要になるフェーズに入ってきており、教科連動のプログラミング教育の需要が出てきます。具体的には、学習塾の算数の教科の中でプログラミングを合わせて学ぶようになり、プログラミングを学ぶことで算数の成績の向上にも繋がる、というアプローチが出てきます。

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マウス操作など初歩から高度なレベルまで学べるようになる

これまでは、比較的簡単に始められるビジュアルプログラミング言語「Scratch(スクラッチ)」などを使った、小学生を主対象とした初心者向け教室として拡がってきました。
しかし、市場の成熟と共に、学習者のレベルは上がってくるため初歩的な内容だけでは競争力を失ってしまいます。

今後はマウス操作、タブレットによるアニメーションづくりなどの初歩的な内容から、テキストプログラミング言語でアプリ開発などの発展的な内容まで幅広く対応する必要が出てきます。もしくは、ゲームプログラミングやロボット制作、3Dプリンターによるものづくりなど複合的な教育スタイルで魅力を構築することが必要になるでしょう。

テックプログレスが既存教室の競争力強化を支援【PR】

2015年からIT教育を専門に扱う株式会社テックプログレス(本社:愛媛県松山市)では、既存の子供向けプログラミング教室の競争力強化のための支援を行っています。これまで大企業のIT教育事業の新規立ち上げ他、教材OEM提供を全国200箇所以上で行ってきています。教室運営の状況と課題をヒアリングの上、最適な新規コンテンツの導入・研修実施までをご提案、トータルでお手伝いしています。