子供の習い事が多すぎる場合のデメリットと賢い習い事の選び方

日本は有数の「習い事大国」であり、小学生の8割以上はなんらかの習い事に通い、さらに1つではなく複数通うことが主流です。子供にあらゆる機会を提供しよう、才能を見つけて伸ばしてあげたいという思いから多くの習い事をさせているケースもあるでしょう。しかし、多すぎる習い事は時として心身に影響を及ぼすこともあります。本記事では、子供の習い事について親が意識しておくべきこと、最適な習い事の選び方を紹介します。

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小学生の約8割は習い事に通い多くは週2回以上

株式会社バンダイが2019年6月に発表した「習い事に関する意識調査」によれば、3歳〜小学6年生まで全体で63.4%(小学生のみの場合74.7%)、未就学児(3〜6歳)が45.7%、小学1〜2年生が69.4%、小学3〜4年生が81.0%、小学5〜6年生が73.9%が習い事をしています。

1人あたりの習い事の個数は、1つが46.6%、2つが33.1%、3つが15.1%、4つ以上が5.1%となっており、53.3%が2つ以上の習い事をしています。教育熱心な親の子供であれば週3〜4つは普通、多い子供では週7つ習っている場合もあるでしょう。

お出かけ情報サイト「いこーよ」が2018年1月に発表した調査結果では、4歳の時点で習い事に通う子供が急増して79%に、小学校2年生から89%にまで上昇します。また、習い事の回数は、週1日が最多で36%、週2日が29%。週3日以上は35%になっています。

習い事が多すぎることが教育虐待とされる場合もある

習い事は子供の興味関心を広げ、才能を開花させるための有効な手段のひとつです。親が良かれと思って塾や習い事を詰め込みすげいていることが、子供を過度に追い詰めている場合には「教育虐待」とみなされることもあります。教育虐待とは、「日本子ども虐待防止学会」で発表されもので、教育を理由に子どもに無理難題を押し付ける心理的虐待のことです。

子供の習い事が多すぎる場合のデメリット

子供にどんな興味関心や才能があるか分からない、将来のためにやっておいた方がいいからと、多くの習い事を親目線でさせる行為、子供の多すぎる習い事のデメリットを紹介します。

睡眠時間など生活サイクルに影響する

習い事にかける時間(送迎含む)が多いため、週末であれば家族で過ごす時間が減る、平日なら宿題などやらなければいけないことが後回しになり睡眠時間を削る必要も出てきます。余裕を持った生活ができず自由な時間が少なくなってしまいます。
特に小学校低学年くらいまでは、学校で勉強して家で復習をきちんとやる、で十分大変です。それに加えて多すぎる習い事は子供にとって想像以上の負荷になる可能性もあります。

自発性や主体性を育むことを阻害する

毎日習い事、土日は習い事の掛け持ちで予定がぎっしり、という状況になると、こなすことで精一杯になり受け身の姿勢に向かってしまうでしょう。習い事でできることが増えることも大切ですが、子供自身が「何をしようか」考えて取り組めるだけの余裕のある退屈な時間も自発性や主体性を育む上で大切です。

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子供のための賢い習い事の選び方

子供にとってベストな習い事が何かは当然分かりません。親としてできることは、子供自ら「これをやってみたい」と反応したことに反応して、継続的に取り組めるかどうか本気度を見極めることが一番なのかもしれません。これも踏まえて子供の習い事を選ぶ上で考えたい3つの判断軸について紹介します。

習い事の目的と発達段階から考える

運動能力を伸ばしたいのか、創造性や芸術的感性を伸ばしたいのか、学力であれば直接的にどの程度まで伸ばし維持したいのか、目標などを親自身が子供と相談の上で決めておくことが大切です。色々な習い事に手を出してしまうと、どれも中途半端になってしまうので目的に応じて時間に余裕を持てる数、月あたりの回数を選ぶようにしましょう。

子供に何をなぜやりたいのか決めさせる

株式会社バンダイの同上の調査によれば、習い事を始めるきっかけは約6割は親からで、「体力・運動能力向上のため」が17.3%で1位、「子供の可能性を伸ばしたいから」が15.3%で2位になっています。一方で子供の意向は「兄弟・姉妹が習っているから」が9.6%で1位、「その分野が好きだから」が7.3%で2位、「友達が習っているから」が6.2%で3位になっています。

幼児〜小学校低学年の段階では難しくても、自分の意見がきちんと言える年齢になってからは、なぜやりたいのかという理由と本気度をきちんと伝えてもらうことは大切です。自分で決めたことは、簡単に「もうやめたい」とは言わず、必死に取り組む中で課題を克服したり、挫折を乗り越えていく深い経験にまで繋がるはずです。

ちなみに世界で月間約24億人が利用するSNS 「facebook」をつくったマーク・ザッカーバーグの父親が本気度をきちんと見極めた上で、興味を持つことにはお金も時間も費やし協力も惜しまない教育スタイルであったことは有名な話です。

習い事にかける費用から考える

株式会社バンダイの同上の調査によれば、習い事にかける月額の平均金額は13,607円、全体の平均金額のボリュームゾーンは「5,000〜9,9999円」の35.3%になっています。平均2つ程度習い事をしていることから、1つの習い事に約6,500円を支払っていることになります。

ある家計再生コンサルタントによれば、子供にかける教育費は小学生1人程度の場合で手取所得の5~7%以内、受験生や高校生がいる場合でも15%以内に抑えるべきだと言います。平均的な35歳の手取所得、月約28万円(国税局の民間給与統計実態調査)の場合、小学生の子供にかけられる教育費は1.4〜1.9万円になります。